部下マネジメントへの活用術-AIを「思考の伴走者」にする-
皆さま、こんにちは。
YEC(※1)の3期生、布川です。
2026年が始まりました。
昨今よく目にするのが、「AI」というキーワードです。
これからはAIをどう活用していくかが、業務を遂行していく上でも大事な要素になりそうだと感じています。
私はマネージャー(管理職)として働く立場でもあります。
その中で、特にマネジメント面では頭を抱えることもあります。
そんな中で、仕事の在り方として「AIと共に仕事を行う」ということについて、少しご紹介します。
(※1)YEC:“Young Executive Candidate(若手幹部候補制度)”の略で、35歳未満の社員を対象に選抜したアイエスエフネット独自の若手メンバー育成制度。

マネージャーは、考える時間が一番足りない
部下マネジメントに悩んでいる多くのマネージャーは、「人を見る目」や「コミュニケーション能力」が足りないわけではないと考えます。
本当の問題は、考える時間が圧倒的に足りないことにあるのではないでしょうか。
日々の業務に追われ、次々と判断を求められる中で、部下一人ひとりに向き合うための十分な準備時間を確保するのは簡単ではありません。
例えば、1on1が大切だと分かっていても、「何をどう話せばいいのか」を考える余裕がないまま、場当たり的な対話になってしまうこともあるのではないでしょうか。
論理的思考を鍛えることの限界
マネジメント研修では、論理的思考力やコーチングスキルの重要性がよく語られます。
しかし、それらを一から鍛え直すには時間がかかることは、皆さまも実感されているのではないでしょうか。
情報があふれ、仕事量も多い現実の中で、「思考力を高めてから実践する」という順番は、あまりに理想論に近いのが実情です。
ここで発想を転換すると、必要なのは思考力そのものではなく、思考を広げるための「環境」なのかもしれません。
思考の伴走という考え方
思考の主体はあくまでも人間です。AIが答えを出してくれるわけでも、部下を理解してくれるわけでもありません。しかしAIは、問いを投げ返し、前提を分解し、別の視点を提示することができます。
つまりAIは、マネージャーの代わりに考える存在ではなく、考えるプロセスに並走する存在として機能します。
今回は、これを「思考の伴走」という発想としてご紹介します。
1on1の前に、AIと5分考えるという習慣
この思考の伴走を、最も実践的に取り入れやすい場面が1on1です。
例えば、1on1の直前に5分だけ、生成AIに次のような問いを投げてみます。
「今回の1on1で、私が見落としていそうな論点は何か」
「この部下の立場で考えたとき、今どんな不安を抱きやすいか」
「指示や評価にならずに、相手の気づきを引き出す質問案を考えてほしい」などです。
AIは、マネージャー自身の経験や価値観とは異なる視点を提示してくれます。
ここで重要なのは、その内容をそのまま使うことではありません。
自分の考えがどこに偏っているかを知るための材料として使うことです。
心理的安全性は、準備で高められる
マネージャーが事前に思考を整理し、複数の視点を持った状態で1on1に臨むと、対話の質を大きく変えることができます。
自分の中に「こうあるべき」という答えが固まりすぎていないため、部下の発言を受け止める余白が生まれるからです。これは心理的安全性を高める行為でもあります。
部下にとって、結論ありきの1on1よりも、「一緒に考えよう」という姿勢が伝わる対話の方が、安心して本音を話しやすくなります。
良いAI活用と、危ういAI依存の違い
AIに答えを出させ、それをそのまま部下にぶつけると、思考停止やマネジメント放棄につながるリスクがあります。
一方で、問いを増やし、視点を広げるためにAIを使う場合、マネージャー自身の判断力はむしろ鍛えられていくのではないでしょうか。違いは明確です。答えをもらうか、問いを増やすか。
AIを思考の伴走者として扱えるかどうかは、マネジメントの在り方において、大きな分かれ道になります。
忙しい人ほど、考える構造を持つ
部下マネジメントに必要なのは、完璧な言葉や正解の質問ではありません。
限られた時間の中でも、思考を深めるための構造を持つことだと考えます。1on1の前にAIと5分考える。その小さな習慣は、マネージャーの思考に余白をつくり、部下との対話の質を確実に変えていきます。
AIはマネジメントを代替する存在ではなく、考え続けるための伴走者といった視点を持ってもいいのかなと思います。

ご紹介は以上となります。いかがでしたでしょうか。
繰り返しにはなりますが、重要なのは「最終的な判断や価値付けをAIに委ねないこと」だと考えます。
どの知識を採用し、どの方向に進むかを決めるのはあくまでも人間の役割です。
一方で、情報の整理、多視点化、構造の再編集といった工程は生成AIが得意とします。この役割分担を明確にすることで、AIはビジネス上の脅威ではなく、意思決定の質を高めるパートナーになります。
ツールや機能を上手に使いこなし、自分自身の業務レベルを向上させ、日々の経験を成長の糧にできればと思います。
次回の更新もお楽しみに!
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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。

