障がいのある方の社会進出

皆さんこんにちは、ブログ更新担当の永田です。

アイエスエフネットグループでは、30大雇用を掲げさまざまな事情で就労が難しい方に対して、安心して働ける環境を創造し提供する取り組みを行っています。

障がい者の雇用だけでなく、就労移行支援、就労継続支援B型などの事業所を運営することで、今すぐに就労することは難しい方でも、就労に備える場所を提供することも、その取り組みの一部です

9月は「障害者雇用月間」ということもあり、今回は、就労継続支援B型事業所やグループホームなどを運営している、一般社団法人アイエスエフネットベネフィットに通所する伊東さんにお話を伺いました。

ベネフィットは、障がいのある方が将来的に自立をして就労できるよう、企業への就職を目指し、経験やスキルがなくてもスタートしやすい梱包作業などの軽作業や、比較的スキルの必要な、PCを使ったデータ入力などの作業を行っています。

伊東さんは、ベネフィットでブログの更新を行っています。

▲インタビューに笑顔で答えてくださった伊東さん

伊東さんは、脳性麻痺による運動機能障がいがあり、車椅子で生活をなさっています。発音に不明瞭な部分もあるため、支援員の方に間に入っていただきながらインタビューを行いました。

インタビューをするのに、伊東さんの席に伺い一番初めに目に入ったのがパソコンの隣に置いてある機械。ゲームセンターを思い出させるビジュアルですが、これはマウスの代わりに使う装置だそうです。伊東さんは、このマウスとキーボードを使ってブログの記事を制作しているそうです。

永田「こんにちは、インタビューの前に伊東さんのブログを拝見したのですが、食べ物の話がすごく多いですよね。一番好きな食べ物はなんですか?」

伊東さん「おでんやお茶漬けが好きです。でも、一番好きなのはコンビニのチキンです。」

永田「伊東さんは、以前は地方に住んでいたと伺っていますが、戻りたいと思う時はありますか?」

伊東さん「特にないです。東京の生活を楽しんでいます。1時間の電車通勤を4年続けていますが、それも楽しみの一つです。」

永田「いま生活で、一番楽しみにしていることは何でしょうか?」

伊東さん「高校の通信教育を受けています。仕事よりも勉強の方が楽しみになってしまっています 笑」

永田「え!通所しながら、勉強もしているんですね・・・一番好きな科目はなんですか?」

伊東さん「政治経済です。国会の中継を見るのが好きです。」

▲手慣れた様子でパソコンを操作

伊東さんは、昔から好奇心旺盛な方だったようで、通常学級に通っていた小中学校時代は、運動会で車椅子でリレーや大縄跳びに参加したり、演歌のワンマンショーをやったこともあるそうです。

高校で特別支援学校に進み、大学進学を希望していたそうですが「障がい者は障がい者らしく」という学校にあまりなじめず、退学されたそうです。リハビリや手術などに専念したり、他の企業で就職をしてみたけれども、いろいろな事情が重なりうまくいかなくなり、新しい就職先を探していた時にアイエスエフネットに出会い現在に至ります。

伊東さんがこうして長く通所している理由は、障がいを「個性」としてとらえ、その強みを生かせる仕事を探すというアイエスエフネットの方針と「もっと世の中の役に立ちたい」という伊東さんの想いがうまくマッチングしたのかもしれません

伊東さんに、ベネフィットへの入所を検討している人になにかメッセージがあるか伺うと「ベネフィットに通っていて、よかったなと思える時が必ずくると思います」と語ってくださいました。

一つひとつ丁寧にゆっくりと話され穏やかな印象なのですが、ブログなどを読んでいると伊東さんがとてもしっかりした考えをお持ちであることは確かで、正直そのギャップに驚いてしまいました。

1つの質問に対して一生懸命時間をかけてくださる伊東さんに少し遠慮してしまいましたが、好きな歌手は?と聞くと「尾崎豊と天童よしみ」と笑顔で答えてくださり少し和やかな雰囲気でインタビューができました。

今回のインタビューを通し、障がいのある方が社会に進出し働くことで、障がいに対して理解が深まり、どのようにすればお互いの長所を生かして一緒に働いて行くことができるか、考えるきっかけになることを体感しました。

障がいがある方を雇用するということは、雇用されるだけでなく、雇用する企業そして一緒に働く社員にもプラスの影響があるのかもしれません

また、伊東さんが毎日乗る電車に一緒に乗る方、コンビニの店員さん。いろいろな場所で出会う方が伊東さんとコミュニケーションをとることで、「障がいのある方との壁」を感じなくなるのではないでしょうか?それが、また共に生きる社会づくりにつながっていると思います。

改めて、このような機会をいただくことができる、アイエスエフネットの多様性に感謝しつつ、私も伊東さんのように少しは勉強しないとな…と自戒するきっかけになりました。

同じブログ更新担当として、今度一緒にお仕事できる日を楽しみにしています!