企業×学生連携ヒューマンライブラリ開催に関して~コンクルージョン~

文責・元村里恵(株式会社アイエスエフネット 最高ダイバーイン雇用責任者)、高橋 雛乃(株式会社アイエスエフネット ダイバーイン雇用委員会)

1.はじめに
2024年10月28・30日、LGBTQIAやHSPなどの属性を持つアイエスエフネット社員に対し、名古屋学院大学 現代社会学部の榎澤ゼミ2・3・4年生がヒューマンライブラリ(※)形式のオンライン・インタビューを行いました。

ヒューマンライブラリに関する記事は、インタビューを終えた学生たちの声を中心に全6回にわたって掲載してきました。今回は総括として、ヒューマンライブラリプロジェクトリーダーとCDIO(最高ダイバーイン雇用責任者)からのメッセージを掲載いたします。

(※)ヒューマンライブラリ:『人を本に見立てて読者に貸し出す図書館』という意味で、社会の中でマイノリティとされる方々を「生きた本」としてお話に耳を傾け、相互理解を深める取り組みです。

2.ヒューマンライブラリプロジェクトリーダーからのメッセージ
この度は「企業×学生連携ヒューマンライブラリ」共同の取り組みに賛同いただき改めて感謝申し上げます。

本プロジェクトは昨年も実施しており、今回で2回目となります。
アイエスエフネットが創業以来掲げております「ダイバーイン雇用(※)」の考え方のもと、多様なバックグラウンドを持つ社員が直面する課題や、それを乗り越えてきたストーリーを共有し、より互いを理解しあえる社会の実現を目指して開催されました。

名古屋学院大学 現代社会学部 榎澤教授やon the Ground Project代表 市川さまをはじめ、名古屋学院大学 現代社会学部の学生の皆さま、アイエスエフネット登壇社員と多くの方からご協力いただきました。
昨年登壇いただいたシニア社員からLGBTQIA、HSP、ADHDと今年登壇いただいた難病をかかえる社員からLGBTQIA、ADHD、母子家庭経験のある社員、ASD等の属性を持つ子の親、ワーキングプア経験者まで幅広いテーマにわたるインタビューを実施し、社員同士の対談が実現しました。

私自身、本プロジェクトに参加させていただくのは2回目なのですがマイノリティ側がどんなことに悩んでいてどんなサポートがあれば生きやすいかなどリアルなお声を聞くことができ自身の学びになりました。同時にマジョリティ側にできること、マジョリティ側だからこそできることに気づくことができました。

このヒューマンライブラリを通じて、一人ひとりが知り、相手について理解し、尊重しあえる社会になることを強く願います。
また本ブログ記事が多くの方にご覧いただき、皆さまの心へ届くことを信じています。

改めまして本イベントにご参加いただきました皆さま、誠にありがとうございました。
皆さまのご協力が、今回のヒューマンライブラリを成功に導く力となりました。
今後もアイエスエフネットのDEI推進の取り組みにご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
本当にありがとうございました。

高橋 雛乃

(※1)ダイバーシティとインクルージョンを掛け合わせたアイエスエフネット独自の言葉

3.CDIOからのメッセージ
この度、名古屋学院大学 現代社会学部 榎澤教授のご協力のもと「ヒューマンライブラリ」を開催できましたことを心から感謝申し上げます。

2年前に当社の3つの課題(ダイバーシティを持続可能なものにしたい、更に改善点を見出しよりよいものにしたい(環境にしたい)、そのためにも学生の視点を伺いたい(新たな視点で気づきをもらいたい))を解決したいという想いからスタートいたしました。

榎澤ゼミの学生の皆さまは、日頃から人権や差別について真剣に考え、学ばれているからこそ、インタビューにおける質問の内容やその言葉の表現も配慮ある温かさを感じました。

登壇社員からも緊張を和らげていただいた雰囲気の中、自身の悩みや生きづらさを素直に話すことができたと伺っております。
この相手を想う「思いやりのある言動」を榎澤ゼミの学生さまは既に実践されていることに
感銘を受けました。

榎澤教授の日頃からの教育の賜物だと存じます。本当に素晴らしいと感動いたしました。

また、学生さまからいただいたご意見を伺い、当社の強みや当たり前にできていることを
再認識するとともに、更なる課題も発見でき、前進できる可能性が見えてまいりました。

これから社会を担う若い学生の皆さまにとって少しでも当社の取り組みに共感いただき
社会を変える勇気に変わりますことを願っております。

当社のダイバーイン雇用とは、創業当初より「利他の心で相手を思いやる、尊重すること」を大切にして会社の文化醸成ができております。

これからの社会が、相手に思いやりを持った差別のない社会となりますように
そして、幸せの連鎖がこのヒューマンライブラリで始まりますように祈念いたします。

元村 里恵

4.おわりに
昨年に引き続き、ヒューマンライブラリのプロジェクト通じ、大学と企業の協同での取り組みを実施いたしました。
名古屋学院大学 現代社会学部 榎澤さまと、当社顧問も務めていただいております市川さまには、プロジェクト全般にわたり、多大なご協力をいただきました。この場をお借りして感謝申し上げます。

名古屋学院大学 現代社会学部の学生の皆さまにおかれましては、事前の準備、当日の進行、記事の作成等の中で、さまざまな気づきや学びがあったのではないでしょうか。これからの社会人生活の中で、ぜひ今回の経験を活かしていただけますと幸いです。

ご登壇いただいた社員の皆さま、ご協力いただきありがとうございました。

今回のヒューマンライブラリのプロジェクトにつきましては、本記事をもちまして連載終了とさせていただきます。記事をお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。

本プロジェクトが今後の『教育×企業連携』のさらなる推進の一助となることを切に願います。

※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。