ISFnet Koreaから:韓国のIT業界とは

こんにちは、ブログ更新担当の永田です。

先日、ソウルから許社長が来日していると聞きつけ、代表の渡邉と打ち合わせしているところをキャッチ!

▲和やかな雰囲気な二人(左:代表の渡邉、右:ISFnet Korea社長の許)

多忙なスケジュールの中、わざわざお時間をいただいて、ISFnet Koreaのことについて教えていただきました。

永田「インタビューに撮影までさせていただいて、ありがとうございます!韓国オフィスについて、教えてもらいたいと思います!」

「いま、ISFnet Koreaに在籍している方はどれくらいいらっしゃいますか?」

許社長「2006年にアイエスエフネット本体の子会社としてオフィスを立ち上げたときは4人でしたが、今では150人*になりました。内勤でITサービスを提供するメンバーとお客さま先に常駐してITサービスを提供しているメンバーがいます。」
*2017年8月現在

永田「150名もいるんですね!主な事業内容を教えていただけますか?」

許社長「人材派遣ITインフラの構築・運用保守業務が主です。内勤営業では日本語ができるメンバーも多くいるので、韓国に事業展開を考えている日本の中小企業にアプローチしたりもしています。」

永田「許社長は、日本のアイエスエフネットで2年間営業経験があると伺いましたが、日本のIT業界と韓国のIT業界の一番違うところはどんなところでしょうか?」

許社長「”サムソン”、”ロッテ” などは日本の皆さんの誰もが聞いたことがある社名だと思います。韓国では、このような大手財閥企業が他にも多数あります。そして、すごく力があるんです

たとえば、優秀な学生はみんなサムソンに入社するために必死で勉強します。そして、新卒で入社できなくても、3・4年かけてでも入社を試みるんです。そのように、優秀な人材の多くは大企業に流れ、そしてサムソンを退職後に会社を設立した方が、サムソンの下請け企業として仕事を受注するような形態がとても多いです。

アイエスエフネットは日本企業の子会社で、私も財閥企業出身ではないので、案件の受注が最初はとても難しかったです。

また、複数の財閥の案件を掛け持ちするようなことがタブーだったりもするので、ひとつ大きな案件を受注するときは、他の案件も考慮しないといけないこともあります。」

永田「なんだか、シビアな環境ですね… 。そんな中、アイエスエフネットが韓国で10年以上も事業を拡大し続けられる理由は何だと思いますか?」

許社長「私は、ISFnet Koreaを設立する前提で、アイエスエフネットに入社しました。そして、2年間日本で現場を経験する中でさまざまな事を学びました。アイエスエフネットの哲学に基づく、きめ細やかで正確な書類作りや、礼儀正しさやホスピタリティなどもその一部です。このような部分を韓国に持ち帰り、社員に教育することで、他の韓国企業にはない付加価値を生むことができました。そして、いただいた案件を一つひとつ丁寧に対応することで、次へつなげてこられたと思います。

人材確保も簡単ではありません。韓国では「派遣」を前提に正社員で雇うというのがとても珍しい形態なんですね。しかし私は日本のアイエスエフネット同様、「正社員採用」を設立当初から今まで続けています。それが、アイエスエフネットを選んでくださる皆さんへのコミットメントだと思っています。そうして、たくさんの優秀な社員に出会うことができ、結果として顧客満足度につながっていると考えています」

永田「今回、永進(ヨンジン)専門大学と実践的な職務経験や教育と育成の場を提供するために提携し、来年の7月には日本での研修を含めた、カリキュラムなどを進めていると伺いました。」

許社長「そうですね。もちろん、採用活動の一環ではありますが、私はアイエスエフネットの「人を育てる」という哲学に基づいた、活動だとも考えています。先ほども説明しましたが、韓国ではエリート思考がとても強いですが、学生の方に視野を広げていただく機会になればと思っています。」

▲永進専門大学の総長や教授の皆さまがアイエスエフネットを視察にいらっしゃいました

永田「今後のISFnet Koreaのビジョンはどのようにお考えですか?」

許社長「今年4月に日本の本社の執行役員として任命いただきました。これは、より一層韓国と日本で連携し、グローバル企業として成長させていただく機会をいただいたと思っています。これをチャンスに、お互いの良い部分を高めあえるようにしていきたいと思っています。

また、韓国でも障がい者支援に力を入れています。韓国で、CSRに力を入れている企業は大手企業のみで、私たちのような規模の会社が取り組むのは珍しいことだとよく言われます。しかし、事業を通して社会に貢献することは私たちの使命だと思いますので、引き続き取り組んでいきたいと思います。」

永田「許社長、お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございました!」

2006年から10年以上本社を離れているのに、会社の哲学や大義など、まったくずれを感じさせない許社長でした。イメージと少し違って、チャーミングな方で他にもいろいろなお話が聞けたので、それはまた別の機会に。お楽しみにしていてください!