パラリンピックを応援しよう

こんにちは、ブログ更新担当の永田です!
最近、暑かったり寒かったり、みなさん体調を崩していませんか?

30大雇用を掲げて、さまざまな事情で就労が難しい方に対して、安心して働ける環境を創造し提供する取り組みを行っているアイエスエフネットですが、私たちのオフィスで働く方が「パラリンピック」を目指して奮闘していると聞きつけたので、応援に行ってきました。

▲本番直前の酒井さん!

今回、日本パラ陸上競技選手権大会に参加していたのは、社長戦略室所属の酒井園実さん。

酒井さんは知的障がいの部「T20」でパラリンピック出場を狙っているとのこと。小さい頃から走ることが大好きだった彼女。ある時、リレーの順番の指示が理解できないことなどがあり、検査を受けた結果「注意欠陥・多動障がい(ADHD)」などの発達障がいがあると診断を受けたそうです。それでも、愚直に大好きな陸上を続けてきた酒井さんをいざ応援!と会場に向かいました。

前調査不足だった応援

家族で応援に行ったのですが、なにしろ障がい者陸上の応援なんて、初めてのこと。一緒に行った家族に「T20ってなに?」って聞かれても答えられない状態!酒井さんが4m30cm以上飛んで「すごーい!」と思っていたら、悔しそうな表情。後から話を聞いてみたら、4m50cm以上飛ばないと日本代表には戻れないらしく…。

よし!次の大会はきちんと勉強してから応援に行こうと心に決め、パラリンピックについて少し調べてみました。

▲飛んだあと、残念な様子の酒井さん

加資格や障がいの基準など、クラス分けは複雑!?

「障がい」といっても身体、視覚、聴覚、また酒井さんのような知的とさまざま。また、身体の場合でも障がいのある部位によっても運動能力が大きく左右されます。公平に競えるように同じ程度の障がいのある方を種目ごとにクラスに分けて競い合います。

今回は、障がい者陸上について調べてみました。まず、酒井さんのクラスT20とは…

トラック競技に出場する、知的障がいのある方」という意味なんですね。ちなみに、身体障がいの場合、30-34などの違いは、障がいのある部位や程度によって細かく細分化されています。

的障がいとパラリンピックの歴史

知的障がいの場合、身体障がいと比べて目に見えて障がいがわかりにくく、2000年のシドニーパラリンピックにおいて、スペインのバスケットボールチームが健常者を参加させ金メダルを獲得、その後剥奪。そして、12年間4大会にわたり知的障がい者はパラリンピックから排除されたという悲しいニュースがあったそうです。

ロンドンパラリンピックからルールの厳格化などを経て、いくつかの競技・種目が実施され、再び知的障がい者がパラリンピックに復帰したのです。

ラリンピック今後の課題

私も後日知ったのですが、今回の大会はリオのパラリンピックでメダルを獲得した選手も数名参加していた上、追い風参考ながら日本新記録まで出ていたらしいのです!
(しかし、翌日のニュースは陸上の日本学生個人選手権で、いままで無名だった関学大の多田選手が、追い風参考で9秒台の記録出し、報道はその話題一色!なんというタイミング…)

今回の大会も、報道陣が55社240名集まるも、観客は約1,300人。私も、いきなり押しかけたのですが、一番前の席で観戦できてしまいました…。

回大会のみどころ!

2020年開催のオリンピックに向けて、盛り上がっている東京。ぜひ、パラリンピックも同じように盛り上がって欲しい!と思うきっかけになった今回の陸上観戦。

次の酒井さんの試合に向け、まずは酒井さんをもっと知るためにインタビューを行いました。

▲アスリートとは忘れてしまうぐらい、かわいらしい雰囲気の酒井さん

永田:「早速ですが、前回の大会の感想を教えて下さい。」

酒井さん:「悔しい結果でした。過去の自己ベストは4m73cmで、日本代表に戻るには4m50cm必要なんです。日本新記録を更新されてしまったショックもあるのか、記録が伸び悩んでいます。今回は、改めて課題を感じる大会になりました。」

永田:「そうだったんですね。次の大会にむけ、どのようなトレーニングをしているんですか?」

酒井さん:「走るスピードは出ているので、筋トレを中心にトレーニングしています。退社後は週に2回19:00-21:00までコーチについてもらってトレーニングして、残りの3日はジムでトレーニングしています。土日の午後もトレーニングしているので毎日トレーニングです。でも、トレーニングしないと落ち着かないんです。」

永田:「さすが日本代表をめざすとなるとすごいトレーニング量ですね!いま酒井さんはオフィスでさまざまな業務をしていると思うのですが、両立はできてますか?」

酒井さん「最近は、パソコン業務などデスクワークが中心なので、体調管理がしやすいです。以前はレストラン勤務だったので、立ちっぱなしだったり、昼食の時間が一定じゃなかったりしたので体調管理などが難しかったんです。」

▲2015年に入社した酒井さん。インターン期間も含めると、アイエスエフネットでも職務歴は5年!さまざまな業務を経験し最近ではパソコン業務もこなすようになったそうです。

永田「健常者女子の幅跳びは6m台、知的障がい者枠の場合はそれが4m台ですがその違いはどんなところにあると思いますか?」

酒井さん「体に問題はないのですが、飛び方やテクニックなど頭がついていかない時があるんです。トレーニング中にコーチから指摘してもらっても、理解して体を合わせるのに時間がかかります。健常者の方、身体障がいの方は、テクニックを理解してて、何が良かったか、何が悪かったかを分析し、反映することができるので羨ましく思うこともあります。

短距離走のほうが、テクニック的なところは限られるのですが、知的障がい者の100mはパラリンピックにはないので、今は幅跳びでチャレンジしています。」

永田「意識している選手はいるんですか?」

酒井さん「同年代の選手が私のほかにも2人います。大会のときは同じテントで待機したりするので、仲良くしていただいてます。もちろんライバルなので、ギスギスした時期もありましたが、今は切磋琢磨できる良き存在です。」

後の目標と、これからについて

▲いろいろな業務にチャレンジしてみたい!と仕事の目標も語ってくれた酒井さん

永田「今後の目標について教えてください。」

酒井さん「まず、日本代表に戻って、東京パラリンピックに出ることが今の目標です。今年で20歳なので、2020年が年齢的にも目指せるオリンピックとしては最後だと思っています。」

永田「2020年以降はどうする予定なんですか?」

酒井さん「自立した生活を目指して、一人暮らしができるようにしていきたいと思っています。一人でちゃんと生活できるか想像すると今はとても不安です。さまざまな手続きのために届く書類など、今は自分で対応しきれる自信がないので、少しづつ準備していきたいと思っています。」

ラリンピック、みんなで応援しよう!

日本代表時代は海外遠征なども頻繁に行っていた酒井さん。気分があがると、記録も伸びるようなので、やっぱりみんなで応援に行かないと!と改めて感じたインタビューでした。

酒井さんが走り出す前に「いきます!」と大きな声で掛け声を出しているのには気がついたのですが、それに「はい!」とお母さんが観戦席から答えているそうなんです。
次回観戦の際は、ぜひお母さんと一緒に「はい!」って答えてみようと思います!

次回参加する大会は…
第22回関東パラ陸上競技選手権大会
日時:2017年7月1日(土)、7月2日(日)
会場:町田市立陸上競技場(野津田公園)
詳細はこちら(https://jaafd.org/